投融資とは、企業が他の企業や個人に対して資金を貸し出すことを指します。一方、借り入れ側の企業や個人は、その資金を事業拡大や運転資金の調達などに利用します。当期末資金需要とは、期末における予定される支出や債務のことを指します。 日本企業が投融資を行う場合、利息や融資手数料などの形で収益を得ることが一般的です。また、適切な信用評価や返済能力の確認を行うことで、リスクを管理し安全な投資を目指します。投融資は金融機関が行う場合もあれば、非金融企業が直接行う場合もあります。企業は投融資を通じて資金を活用し、収益を最大化する一方で、債務者は適切な返済計画を立て、信頼を築くことが重要です。
データ総合
グラフ
プレビューで大分類を選択すると全産業を含めたデータが1961年から2021年まで散布図で表示できます。最大のデータである全産業は現在、25.7兆円となっています。最も古い1961年では4930億円となっていました。最新の伸び率を計算すると-40.8%程となっています。次に大きい非製造業は現在、21兆円となっています。過去の1961年では2200億円でした。同じように最新の伸び率を計算すると-34.5%です。全産業と現在の割合を比べると81.7%となります。1961年の割合は44.6%でした。(数値はすべて有効数字3桁)

次に、製造業を選択すると各業種のデータが1961年から2021年まで散布図で表示されます。製造業で現在2021年の最大は電気機械器具製造業の1.74兆円です。電気機械器具製造業は1961年のデータは389億円でした。現在の伸び率を計算すると-11.2%となります。次に大きい業種は印刷・同関連業の1.69兆円です。印刷・同関連業は1975年のデータは332億円でした。最新の伸び率を計算すると535%となります。一方、製造業全体の各業種の平均は1961年では210億円でしたが、現在は2480億円となっています。各年の平均の伸び率を計算すると、1961年の翌年は-3.04%であり、現在は-58.4%と計算さます。

非製造業を選択すると各業種のデータを散布図で表示できます。非製造業で現在2021年の最大は純粋持株会社の9.07兆円です。純粋持株会社は2009年のデータは2.48兆円でした。現在の伸び率を計算すると7.76%となります。次に大きいデータは卸売業の3.38兆円です。卸売業は1961年のデータは-79.6億円でした。現在の伸び率は123%となります。上と同様、製造業全体で各業種の平均は1961年に193億円となっていましたが、現在は8050億円程です。各年の平均の伸び率を計算すると、1961年の翌年は14.1%で、現在は-34.5%と計算されます。

最後に、全産業を選択すると資本金の規模別のデータが散布図で表示されます。全産業で現在、投融資等が最大であるのは10億円以上(全産業)の15.1兆円です。全体の割合を計算すると57.7%となっています。次に大きいのは1千万円以上-1億円未満(全産業)の5.95兆円です。同じように全体の割合を計算すると22.8%となります。逆に、現在最小になっているのは5千万円以上-1億円未満(全産業)の5300億円です。全体の割合を計算すると2.03%となります。

これまでの傾向
長らく以下の特徴が見られました: 借り入れ抑制:多くの企業が借り入れを抑制し、資金調達を最小限にとどめ、財務安定性を追求しました。 銀行依存度の高さ:日本企業は伝統的に銀行からの融資に依存しており、多様な資金調達手段の活用が限られていました。 有効な資金活用の課題:投融資等の資金を有効に活用できないケースが見受けられ、成果が出ない場合もありました。 イノベーションへの投資不足:新技術への投資が不足しており、競争力向上や成長に制約が生じました。 問題点として、保守的な資金運用が競争力低下や成長の停滞を招く可能性があります。日本企業はリスクを適切に管理しながら、イノベーションへの投資や新たな資金調達手段の模索が求められます。
これからの予想
経済状況や国際的な動向に影響されつつ、以下のポイントが注目されます: 外部資金調達の多様化:企業は銀行融資に頼るだけでなく、証券市場、ベンチャーキャピタル、クラウドファンディングなど、多様な資金調達手段を模索します。 グローバル展開:海外市場への進出や国際的な提携を強化し、グローバルな資金調達の必要性が高まります。 グリーンファイナンス:環境に配慮したプロジェクトへの投融資が増加し、ESG(環境、社会、ガバナンス)要因への焦点が強まります。 デジタル化とイノベーション:新技術への投資が増加し、競争力強化とイノベーションが推進されます。 総じて、日本企業の投融資等は多様性と持続可能性に重点を置く方向に向かうでしょう。資金運用の柔軟性が増し、競争力の向上と成長のサポートに役立つと予想されます。
データ参照元
データは財務省が調査した結果を政府統計の総合窓口 からダウンロードしています[1]。引用元を明らかにすることで商用であってもデータを2次利用できます。項目はかなり多く、種々の産業それぞれに資本金の規模別に 利益や雇用の統計調査の結果が公表されています。グラフ化するに当り、産業別の項目は全規模に限定し、全産業に対して規模別の調査結果に限定しています。
業績は各社の回答を基に統計データを作成していますが、すべての法人の回答を基にしているわけではありません。具体的に、7割強の法人から受けた回答を基にデータを作成しています。回答率や標準誤差の計算方法などは各年の報道発表で公表されています。総務省統計局が公開している日本統計年鑑からも同様に、企業数や業績についての項目があり各年のデータを確認できます。データの参照元は財務省が調査した結果をそのまま引用しており、企業数などに関してはデータの修正や補完等は行っておりません。
引用
ライセンス
CC BY 4.0
まとめ(最新データ)
投融資等(2021)
全産業:25.7兆円, 全規模(全産業):25.7兆円, 非製造業:21兆円, 全規模(非製造業):21兆円, 1億円以上(全産業):16.3兆円, 10億円以上(全産業):15.1兆円, 1億円以上(非製造業):13.5兆円, 10億円以上(非製造業):12.4兆円, 1億円未満(全産業):9.42兆円, 純粋持株会社:9.07兆円, 1億円未満(非製造業):7.49兆円, 1千万円以上 – 1億円未満(全産業):5.95兆円, 1千万円以上 – 5千万円未満(全産業):5.42兆円, 1千万円以上 – 2千万円未満(全産業):4.77兆円, 製造業:4.72兆円, 全規模(製造業):4.72兆円, 1千万円以上 – 1億円未満(非製造業):4.06兆円, 1千万円以上 – 5千万円未満(非製造業):3.52兆円, 1千万円未満(全産業):3.47兆円, 1千万円未満(非製造業):3.43兆円, 卸売業:3.38兆円, 不動産業:3.23兆円, 1千万円以上 – 2千万円未満(非製造業):2.97兆円, 1億円以上(製造業):2.79兆円, 10億円以上(製造業):2.71兆円, 1億円未満(製造業):1.93兆円, 1千万円以上 – 5千万円未満(製造業):1.91兆円, 1千万円以上 – 1億円未満(製造業):1.9兆円, 1千万円以上 – 2千万円未満(製造業):1.8兆円, 電気機械器具製造業:1.74兆円, 印刷・同関連業:1.69兆円, 自動車・同附属品製造業:1.46兆円, 2百万円以上 – 5百万円未満(全産業):1.42兆円, 3百万円以上 – 5百万円未満(全産業):1.41兆円, 2百万円以上 – 5百万円未満(非製造業):1.41兆円, 3百万円以上 – 5百万円未満(非製造業):1.41兆円, 1億円以上 – 10億円未満(全産業):1.13兆円, リース業:1.1兆円, 1億円以上 – 10億円未満(非製造業):1.05兆円, 電気業:1.04兆円, その他の学術研究、専門・技術サービス業:1.02兆円, 小売業:8960億円, 建設業:7450億円, 2千万円以上 – 5千万円未満(全産業):6560億円, 情報通信機械器具製造業:6420億円, 2千万円以上 – 5千万円未満(非製造業):5500億円, 5千万円以上 – 1億円未満(非製造業):5430億円, 5千万円以上 – 1億円未満(全産業):5300億円, 2百万円未満(全産業):3790億円, 2百万円未満(非製造業):3760億円, 水運業:3610億円, 飲食サービス業:2950億円, 生活関連サービス業:2640億円, その他の運輸業:2370億円, 業務用機械器具製造業:1760億円, パルプ・紙・紙加工品製造業:1580億円, 医療、福祉業:1350億円, はん用機械器具製造業:1230億円, 2千万円以上 – 5千万円未満(製造業):1060億円, その他の製造業:849億円, 1億円以上 – 10億円未満(製造業):834億円, 5百万円以上 – 1千万円未満(非製造業):614億円, その他の輸送用機械器具製造業:499億円, 農業、林業:439億円, 非鉄金属製造業:408億円, 教育、学習支援業:382億円, その他のサービス業:358億円, 金属製品製造業:353億円, 1千万円未満(製造業):344億円, 5百万円以上 – 1千万円未満(全産業):273億円, ガス・熱供給・水道業:270億円, 石油製品・石炭製品製造業:258億円, その他の物品賃貸業:148億円, 木材・木製品製造業:123億円, 陸運業:115億円, 2百万円以上 – 5百万円未満(製造業):78.7億円, 3百万円以上 – 5百万円未満(製造業):74.3億円, 2百万円未満(製造業):34.8億円, 職業紹介・労働者派遣業:23.3億円, 2百万円以上 – 3百万円未満(全産業):4.73億円, 2百万円以上 – 3百万円未満(製造業):4.39億円, 2百万円以上 – 3百万円未満(非製造業):3400万円, 漁業:-83.9億円, 5千万円以上 – 1億円未満(製造業):-129億円, 娯楽業:-295億円, 繊維工業:-296億円, 5百万円以上 – 1千万円未満(製造業):-341億円, 宿泊業:-347億円, 鉄鋼業:-380億円, 食料品製造業:-449億円, 窯業・土石製品製造業:-617億円, 広告業:-709億円, 鉱業、採石業、砂利採取業:-2280億円, 生産用機械器具製造業:-3870億円, 情報通信業:-6230億円, 化学工業:-9450億円
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