難民及び亡命とは、迫害、戦争、人権侵害などの理由で出身国を離れ、他の国に避難し、保護を求める人々のことを指します。難民は国際的な法的定義に基づいて保護を受ける資格がある人々であり、その保護を求める権利が認められます。一方、亡命は政治的、宗教的な理由などで国外へ逃れることを意味し、政治亡命として保護を求める場合があります。これらの人々は生命や自由が危機に瀕しており、国際社会による保護が重要とされています。難民及び亡命者の数は世界中で増減し、安定を欠く地域や紛争地域からの移動が続いています。各国は国際法や人道的な観点から、これらの人々に対する保護と支援を行っています。
データ総合
グラフ
プレビューでG7を選択すると各国のデータが1960年から2021年まで全データを散布図で表示できます。G7の中で現在、難民及び亡命が最大となっているのはドイツの126万人です。最も古い1960年では19.7万人となっていました。逆に、最小となっているのは日本の1510人です。最も古い1977年では600人となっていました。一方、G7で全体の平均を計算すると、1960年では19.6万人でしたが、2021年では35.9万人となっています。(数値はすべて有効数字3桁)

同様に、G20を選択すると各国のデータが1960年から2021年まで全データを散布図で表しています。G20で現在2021年の難民及び亡命は最大となるのはトルコの376万人です。トルコは1960年のデータは2.95でした。最小となるのはサウジアラビアの333人です。サウジアラビアは1974年のデータは0.91でした。同様に、G20全体で1960年の平均は16.9万人であり、現在は37.3万人となっています。

次に、世界各国を選択すると各国のデータを各年ごとに棒グラフで表示できます。見やすくするため、それぞれの年で値が高い順に7ヵ国の国だけを表示しており、グラフ化している期間も限定しています。記録がある国だけで平均値などを計算すると、例えば2021年はデータの数は156となります。そうして、各国の難民及び亡命を平均すると1960年は10.9万人です。現在は一国当りの平均が15.9万人となっています。同様に中央値を計算すると1960年は4.39万人、現在は9320人になっています。

最後に、地域を選択するとそれぞれ各年のデータを棒グラフで表しています。上と同様、見やすくするため表示数を制限しています。地域で現在難民及び亡命が最大であるのはアラブ世界の938万人です。1990年では428万人となっていました。現在、次に大きいデータは中東および北アフリカの897万人となっています。そこでの古いデータとして1990年では691万人でした。

これまでの傾向
過去数十年で世界中の紛争や迫害からの避難者が増加し、国際的な難民問題が拡大しています。一部地域では内戦や紛争が続き、大量の難民が発生しました。問題点は、難民キャンプでの過密状態や基本的な生活資源の不足、人権侵害、適切な受け入れ国が不足していることなどが挙げられます。また、移民と同様に文化的な統合や社会的支援が課題であり、受け入れ国での適切な政策と協力が必要です。さらに、気候変動による避難民も増加する予測があり、これに対処するための国際的な枠組みと対策が必要です。難民と亡命者の権利と保護を確保し、持続可能な解決策を模索することが喫緊の課題です。
これからの予想
国際的な紛争、気候変動、経済的困難などが増加する可能性が高く、難民と亡命者の数は今後も増加するでしょう。特に気候変動による避難民が増え、国際社会は適切な対策を講じる必要があります。しかし、受け入れ国での対応には課題もあり、過密なキャンプや社会統合の困難さが続くでしょう。国際的な協力と難民保護の強化が必要であり、持続可能な解決策の模索が喫緊の課題です。また、難民と亡命者は経済や文化にも影響を与え、その潜在的な貢献を最大限に活用する政策が求められます。
データ参照元
世界銀行から面積のデータをCSV, XML, EXCEL形式から選択してダウンロードすることがでます[1]。本記事はこのデータを使ってグラフを描画しています。ライセンスはCC BY 4.0で明記されています。世界銀行のデータは下記のように国連のデータなどを引用しています。
( 1 ) United Nations Population Division. World Population Prospects. ( 2 ) Census reports and other statistical publications from national statistical offices, ( 3 ) Eurostat: Demographic Statistics, ( 4 ) United Nations Statistical Division. Population and Vital Statistics Reprot ( various years ), ( 5 ) U.S. Census Bureau: International Database, and ( 6 ) Secretariat of the Pacific Community: Statistics and Demography Programme.[1]
人口の増加は、移民の結果であろうと、死亡よりも出生が多かったとしても、天然資源や社会インフラに影響を与える可能性があります。これは国の持続可能性に圧力をかける可能性があります。人口の大幅な増加は、農業生産のための土地の利用可能性に悪影響を及ぼし、食料、エネルギー、水、社会サービス、インフラストラクチャーの需要を悪化させます。一方で、出生数が死亡数よりも少なくなり、人々が国外に移動する結果である人口規模の減少は、サービスとインフラを維持するという政府の取り組みに影響を与える可能性があります。
統計局
各国の統計局には面積の公式値が公表されている場合がほとんどです。例として、G7の統計局の労働人口に関するデータのアクセス先を下記に列挙します。
引用
[1] The World Bank – Refugee population by country or territory of asylum
ライセンス
CC BY 4.0
まとめ(最新データ)
難民及び亡命(2021)
世界:2720万人, 低・中所得国(L&MICs):2340万人, 中所得国(MICs):1720万人, 低中所得国(LMICs):979万人, アラブ世界:938万人, 紛争地域:918万人, 中東および北アフリカ:897万人, OECD加盟国:749万人, 高中所得国(UMICs):740万人, サハラ以南のアフリカ:707万人, 開発途上国(LDC):703万人, ヨーロッパと中央アジア:702万人, 低所得国(LICs):622万人, アフリカ南東部:544万人, トルコ:376万人, 高所得国(HICs):369万人, ヨルダン:305万人, EU:286万人, 南アジア:271万人, ユーロ圏:255万人, ヨルダン西岸地区とガザ地区:241万人, アフリカ中西部:164万人, ウガンダ:153万人, パキスタン:150万人, レバノン:133万人, ドイツ:126万人, スーダン:111万人, バングラデシュ:91.9万人, エチオピア:82.2万人, イラン:79.9万人, 東アジアと太平洋地域:62.3万人, シリア:59万人, チャド:55.6万人, コンゴ民主共和国:52.5万人, フランス:50万人, ケニア:48.2万人, 北米:47万人, カメルーン:45.8万人, アメリカ:34万人, 南スーダン:33.4万人, 中国:30.4万人, エジプト:28.1万人, イラク:28.1万人, ラテンアメリカとカリブ海:27万人, ニジェール:25万人, スウェーデン:24.1万人, インド:21.3万人, タンザニア:20.8万人, オーストリア:15.3万人, イタリア:14.5万人, イギリス:13.8万人, マレーシア:13.3万人, カナダ:13.1万人, スペイン:12.3万人, ルワンダ:12.2万人, ギリシャ:12万人, スイス:11.9万人, モーリタニア:10.2万人, タイ:10.1万人, オランダ:9.96万人, アルジェリア:9.79万人, イエメン:8.95万人, ブルンジ:8.15万人, ナイジェリア:7.72万人, 南アフリカ:7.56万人, ザンビア:7.52万人, ベルギー:7.41万人, メキシコ:7.35万人, Small states:6.86万人, アフガニスタン:6.7万人, Other small states:6.39万人, ブラジル:6.2万人, エクアドル:5.67万人, オーストラリア:5.57万人, マリ:5万人, ノルウェー:4.61万人, 中央ヨーロッパおよびバルト諸国:4.54万人, コンゴ:4.08万人, 赤道ギニア:4万人, ベネズエラ:3.94万人, デンマーク:3.61万人, アルメニア:3.48万人, アンゴラ:2.61万人, セルビア:2.57万人, ブルキナファソ:2.51万人, フィンランド:2.41万人, ジブチ:2.33万人, ブルガリア:2.29万人, マラウイ:2.16万人, ネパール:1.96万人, キプロス:1.63万人, セネガル:1.45万人, ソマリア:1.39万人, ウズベキスタン:1.31万人, ガーナ:1.19万人, パプアニューギニア:1.19万人, ロシア:1.1万人, タジキスタン:1.08万人, トーゴ:1.07万人, コスタリカ:1.03万人, インドネシア:9990人, アイルランド:9580人, ジンバブエ:9490人, マルタ:9340人, 中央アフリカ共和国:9310人, リベリア:8170人, モロッコ:7280人, ルクセンブルグ:6020人, ペルー:5790人, ギニア:5750人, ハンガリー:5680人, ポーランド:4880人, モザンビーク:4800人, パラグアイ:4490人, ガンビア:4420人, コートジボワール:4350人, ルーマニア:4200人, アルゼンチン:4050人, カリブ海の小国:3770人, ナミビア:3740人, トリニダード・トバゴ:3580人, 韓国:3560人, チュニジア:3190人, リビア:3150人, ブータン:3000人, ベラルーシ:2730人, ポルトガル:2660人, パナマ:2550人, ウクライナ:2390人, チリ:2070人, チェコ:1910人, リトアニア:1880人, ギニアビサウ:1850人, アイスランド:1830人, ジョージア:1820人, ニュージーランド:1800人, ベナン:1740人, アゼルバイジャン:1680人, 日本:1510人, コロンビア:1510人, アラブ首長国連邦:1360人, イスラエル:1200人, ボリビア:1120人, スロバキア:1050人, クロアチア:1020人, ベトナム:990人, 太平洋諸島の小国:971人, ナウル:953人, スリランカ:907人, エスワティニ:895人, ウルグアイ:877人, スロベニア:839人, フィリピン:801人, クウェート:720人, ラトビア:705人, ボツワナ:688人, グアテマラ:479人, カザフスタン:352人, モルドバ:349人, シエラレオネ:345人, サウジアラビア:333人, エストニア:321人, キルギス:317人, ニカラグア:313人, レソト:296人, オマーン:295人, 北マケドニア:292人, ガボン:272人, 香港:271人, バーレーン:256人, ボスニア・ヘルツェゴビナ:240人, キューバ:199人, カタール:197人, モンテネグロ:175人, マダガスカル:165人, ドミニカ共和国:162人, ホンジュラス:144人, リヒテンシュタイン:133人, エリトリア:121人, アルバニア:109人, エルサルバドル:98人, ベリーズ:86人, ラオス:80人, キュラソー:68人, ケイマン諸島:57人, ガイアナ:40人, ジャマイカ:31人, スリナム:29人, コモロ:27人, カンボジア:24人, フィジー:18人, モナコ:17人, トルクメニスタン:16人, パラオ:11人, バハマ:10人, モーリシャス:10人, タークス・カイコス諸島:7人, マカオ:6人, アンティグアバーブーダ:5人, カーボベルデ:5人, ミクロネシア:5人, グレナダ:5人, ハイチ:5人, セントクリストファー・ネイビス:5人, セントルシア:5人, モンゴル:5人, シンガポール:5人, ソロモン諸島:5人, バヌアツ:5人, サモア:5人
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