経営耕地面積規模別経営体数とは、農業などの分野において、耕地(農地)の面積に基づいて組織や農家を分類し、それぞれの面積規模に応じた経営体(農業経営者)の数を示すものです。これによって、農業の規模や生産構造を理解するのに役立ちます。 例えば、次のような分類が考えられます: 小規模経営体:数ヘクタールから十数ヘクタール程度の耕地を運営する農家の数。 中規模経営体:十数ヘクタールから数十ヘクタール程度の耕地を運営する農家の数。 大規模経営体:数十ヘクタール以上の広大な耕地を運営する農家や農業企業の数。 このように、経営耕地面積規模別経営体数は、農業生産の規模や経営者の特徴を把握するために重要な情報となります。農業政策や支援策の立案においても、このような情報が活用され、農業の持続的な発展を支援する役割を果たしています。
データ総合
グラフ
プレビューで地域別1を選択すると合計に対して地域別のデータが2005年から2020年まで全データを散布図で表示できます。地域別で現在、合計が最大となっているのは東北の4270経営体となっています。最も古い2005年では2450経営体となっていました。最新の伸び率を計算すると16.6%程となります。次に2020年で大きいのは北海道の4050経営体です。この地域で2005年では2690経営体となっていました。最新の伸び率を計算すると13.2%となります。逆に2020年で最も少ないのは沖縄の424経営体です。2005年では243経営体となっていました。最新の伸び率は-1.16%と計算されます。(数値はすべて有効数字3桁、伸び率は5年単位)

同様に、地域別2を選択すると地域別のデータが2005年から2020年まで全データを散布図で表しています。地域別2で現在2020年の0.3ha未満は最大が東海の95経営体です。東海は2005年のデータは743経営体でした。現在の伸び率を計算すると15.9%となります。2020年で次に大きいのは近畿の68経営体です。この地域で2005年では486経営体となっていました。最新の伸び率を計算すると100%となります。逆に2020年で最も少ないのは沖縄の10経営体となります。2005年では68経営体となっていました。ここで最新の伸び率は-37.5%となります。

次に、都道府県別1を選択すると都道府県別のデータを散布図で表しています。2020年で合計が最大となるのは北海道の4050経営体です。北海道は2005年のデータは2690経営体でした。現在の伸び率を計算すると13.2%となります。逆に最小となるのは東京の71経営体です。東京は2005年のデータは57経営体でした。同じように伸び率を計算すると0%となります。記録がある都道府県だけで平均値を計算すると、2005年は408経営体でした。現在の平均は654経営体となっています。

最後に、都道府県別2を選択すると都道府県別のデータを散布図で表しています。2020年の0.3ha未満は最大が静岡の37経営体です。静岡は2005年のデータは157経営体でした。現在の伸び率は8.83%となります。逆に最小となるのは福井の2経営体です。福井は2005年のデータは95経営体でした。同じように伸び率を計算すると-60%となります。上と同様、都道府県の平均値を計算すると、2005年は182経営体でした。現在の平均は14.1経営体となっています。

経営耕地面積規模別経営体数にあるデータ項目は全部で17個あります。具体的には合計, 0.3ha未満, 0.3〜0.5, 0.5〜1.0, 1.0〜1.5, 1.5〜2.0, 2.0〜3.0, 3.0〜5.0, 5.0〜10.0, 10.0〜20.0, 20.0〜30.0, 30.0〜50.0, 50.0〜100.0, 100.0ha以上, 経営耕地なし, 100.0〜150.0, 150.0ha以上に分けてます。上にないデータを選択するためには、目次の下にある本文の横のグラフをクリックし、グラフ設定のメニューであるデータを選択すると取得することができます。分類や期間を選択し、データを選択してインポートボタンを押すとダウンロードできます。そうすると、下のデータ設定に選択したデータが追加されグラフも更新されます。
これまでの傾向
大規模農地では、経営体数が減少し、生産は効率的ですが、土地の集中が進み、農地の所有権の不均衡が問題となっています。一方、小規模農地では、分納や小作農が増え、生産効率が低下。経営の安定性に課題があります。中規模農地も減少しており、経営の多様性が欠如しています。この傾向は若手農業者の参入を阻害し、農業の持続性に影響を与えています。解決策としては、土地政策の見直しや、農地の適切な活用促進が必要です。持続可能な経営体の育成や若手農業者への支援も重要です。
これからの予想
経営耕地面積規模別経営体数の展望では、多様性と持続可能性が重要です。大規模農地は技術革新やデータ活用により高収益化が進みつつ、土地分散が求められ、協力組織や共同経営が増えるでしょう。小規模農地は地域資源や特産品に注力し、地産地消が促進される一方、連携強化が必要です。中規模農地は経営の多様性を保ち、効率と地域貢献のバランスを取るべきです。若手農業者への支援や農業教育の充実が展望の鍵であり、持続可能な農業システムの構築が期待されます。また、環境保護や資源効率の向上が注力点となり、地球規模での食料供給に影響を与えるでしょう。
データ参照元
データはすべて農林水産省が推計した結果を使用しています。毎年、推計結果が農林水産省のホームページと政府統計の総合窓口で公開されています。元となっているデータはすべて政府統計の総合窓口からエクセル形式でダウンロードしました[1]。提供統計名は農林業センサス累年統計であり、分類は農林業センサス累年統計-農業編-(明治37年~令和2年)となっています。最も古いデータは明治37年となってはいますが、データの種目ごとに取得開始年は大きく異なっています。
農林業センサスとは農林水産省が実施している調査であり、農林業・農山村の現状と変化を的確に捉え、きめ細かな農林行政を推進することを目的としています。調査は5年ごとに行い、農林業を営んでいるすべての農家、林家や法人を対象としています[2]。項目は多岐に渡り、農家数、耕作面積から作物別収穫面積など一般的に想像しやすい指標が多く含まれています。ただし、作物の種別や農家の専業の区別、耕作地の状態などそれぞれ細かく分かれたデータが都道府県別に分かれているので全体としてかなりの種目に分かれます。一方、年が進むごとに種目が増える傾向にあり、また、年ごとに対象が微妙に違う場合もあり注意が必要となります。
データの読み取りはすべてプログラムにより自動で読み取っています。しかし、フォーマットがファイルごとに多少異なっており、種目分けや分類の読み取りが容易ではありません。また、表記揺れが多く、計と合計など同じ意味合いの語句が同一ファイル内で複数あり、個別の特殊条件などでまとめています。さらに、データの取得年ごとに対象が微妙に異なる場合など、同一データにまとめることに悩む項目も多々あります。修正できるデータは見つけ次第、順次更新する予定とします。
引用
[1] 政府統計の総合窓口 – 農林業センサス 農林業センサス累年統計
[2] 農林水産省 – 農林業センサス
ライセンス
CC BY 4.0
まとめ(最新データ)
合計(2020)
全国:3.08万経営体, 東北:4270経営体, 北海道:4050経営体, 北陸:2860経営体, 東海:2460経営体, 九州:2100経営体, 近畿:1990経営体, 中国:1680経営体, 四国:1420経営体, 関東・東山:1400経営体, 鹿児島:1340経営体, 新潟:1220経営体, 長野:1140経営体, 熊本:1080経営体, 千葉:895経営体, 福岡:871経営体, 岩手:840経営体, 茨城:770経営体, 富山:760経営体, 宮崎:758経営体, 福島:756経営体, 群馬:739経営体, 大分:718経営体, 秋田:710経営体, 広島:697経営体, 宮城:688経営体, 岐阜:675経営体, 兵庫:649経営体, 青森:646経営体, 静岡:634経営体, 山形:626経営体, 愛知:618経営体, 滋賀:606経営体, 栃木:557経営体, 埼玉:538経営体, 岡山:538経営体, 三重:533経営体, 島根:505経営体, 石川:468経営体, 愛媛:462経営体, 山口:440経営体, 沖縄:424経営体, 福井:414経営体, 香川:392経営体, 長崎:387経営体, 佐賀:349経営体, 京都:333経営体, 鳥取:311経営体, 神奈川:294経営体, 徳島:293経営体, 山梨:268経営体, 高知:264経営体, 和歌山:154経営体, 奈良:147経営体, 大阪:97経営体, 東京:71経営体
0.3ha未満(2020)
全国:662経営体, 東海:95経営体, 近畿:68経営体, 九州:52経営体, 東北:51経営体, 関東・東山:49経営体, 四国:48経営体, 中国:44経営体, 静岡:37経営体, 長野:36経営体, 愛知:31経営体, 宮崎:26経営体, 鹿児島:26経営体, 広島:25経営体, 兵庫:24経営体, 徳島:24経営体, 福岡:24経営体, 群馬:23経営体, 熊本:23経営体, 千葉:22経営体, 北海道:21経営体, 埼玉:21経営体, 北陸:20経営体, 神奈川:20経営体, 岐阜:19経営体, 栃木:17経営体, 岡山:15経営体, 岩手:13経営体, 福島:13経営体, 山梨:13経営体, 滋賀:12経営体, 茨城:11経営体, 香川:11経営体, 沖縄:10経営体, 大阪:10経営体, 大分:10経営体, 新潟:9経営体, 京都:9経営体, 長崎:9経営体, 東京:8経営体, 三重:8経営体, 宮城:7経営体, 秋田:7経営体, 奈良:7経営体, 愛媛:7経営体, 佐賀:7経営体, 青森:6経営体, 和歌山:6経営体, 島根:6経営体, 高知:6経営体, 山形:5経営体, 富山:5経営体, 石川:4経営体, 山口:4経営体, 鳥取:3経営体, 福井:2経営体
100.0ha以上(2015)
全国:761経営体, 北海道:495経営体, 東北:91経営体, 岩手:40経営体, 東海:39経営体, 北陸:36経営体, 青森:23経営体, 関東・東山:18経営体, 長野:17経営体, 富山:16経営体, 新潟:14経営体, 秋田:13経営体, 岐阜:13経営体, 愛知:12経営体, 茨城:11経営体, 近畿:10経営体, 九州:10経営体, 三重:10経営体, 中国:9経営体, 宮城:8経営体, 滋賀:8経営体, 熊本:8経営体, 福岡:7経営体, 山形:5経営体, 埼玉:5経営体, 鳥取:5経営体, 宮崎:5経営体, 鹿児島:5経営体, 四国:4経営体, 福井:4経営体, 静岡:4経営体, 岡山:4経営体, 山口:4経営体, 栃木:3経営体, 福島:2経営体, 群馬:2経営体, 千葉:2経営体, 石川:2経営体, 兵庫:2経営体, 島根:2経営体, 香川:2経営体, 大分:2経営体, 沖縄:1経営体, 神奈川:1経営体, 山梨:1経営体, 広島:1経営体, 愛媛:1経営体, 高知:1経営体, 佐賀:1経営体, 長崎:1経営体
経営耕地なし(2020)
全国:5920経営体, 東北:966経営体, 九州:589経営体, 東海:519経営体, 北海道:441経営体, 北陸:412経営体, 鹿児島:337経営体, 四国:316経営体, 近畿:313経営体, 関東・東山:303経営体, 中国:289経営体, 長野:279経営体, 宮崎:252経営体, 岩手:249経営体, 千葉:244経営体, 熊本:213経営体, 新潟:209経営体, 福島:185経営体, 群馬:179経営体, 愛知:162経営体, 茨城:161経営体, 福岡:155経営体, 青森:153経営体, 秋田:141経営体, 岐阜:136経営体, 広島:136経営体, 山形:131経営体, 大分:131経営体, 栃木:129経営体, 愛媛:123経営体, 兵庫:120経営体, 三重:116経営体, 宮城:107経営体, 静岡:105経営体, 岡山:105経営体, 佐賀:95経営体, 長崎:95経営体, 石川:85経営体, 神奈川:79経営体, 富山:75経営体, 沖縄:74経営体, 埼玉:74経営体, 島根:73経営体, 香川:66経営体, 高知:64経営体, 鳥取:63経営体, 徳島:63経営体, 京都:56経営体, 山口:48経営体, 福井:43経営体, 滋賀:43経営体, 和歌山:42経営体, 奈良:33経営体, 山梨:24経営体, 大阪:19経営体, 東京:6経営体
150.0ha以上(2020)
全国:559経営体, 北海道:375経営体, 東北:69経営体, 岩手:29経営体, 東海:24経営体, 北陸:16経営体, 青森:13経営体, 熊本:13経営体, 関東・東山:10経営体, 九州:10経営体, 愛知:10経営体, 秋田:9経営体, 山形:9経営体, 長野:9経営体, 三重:9経営体, 富山:8経営体, 佐賀:8経営体, 近畿:6経営体, 宮崎:6経営体, 宮城:5経営体, 福島:4経営体, 栃木:4経営体, 埼玉:4経営体, 福井:4経営体, 岐阜:4経営体, 滋賀:4経営体, 福岡:4経営体, 鹿児島:4経営体, 四国:3経営体, 千葉:3経営体, 新潟:3経営体, 島根:3経営体, 中国:2経営体, 茨城:2経営体, 兵庫:2経営体, 鳥取:2経営体, 石川:1経営体, 山梨:1経営体, 静岡:1経営体, 岡山:1経営体, 山口:1経営体, 徳島:1経営体, 香川:1経営体, 高知:1経営体, 大分:1経営体
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