国民総所得(一人当たり)とは、ある国の総生産から得られる収入(給与、利益、年金など)を国の人口で割った値です。これは国民一人ひとりが平均的に得る年間収入を示し、国々の経済的な比較に用いられます。国民総所得が高いほど、一人当たりの収入が多く、一般的に生活水準が高い国とされます。この指標は国の経済健全度や市民の生活質を理解する上で重要です。
データ総合
グラフ
プレビューでG7を選択すると各国のデータが1960年から2021年まで全データを散布図で表示できます。G7の中で現在、国民総所得が最大となっているのは日本の459万LCUです。最も古い1960年では17.1万LCUとなっていました。最新の伸び率を計算すると3.59%程となります。一方、G7で全体の平均は1960年では4.37万LCUでしたが、2021年では69.6万LCUとなっています。平均の伸び率を各年で計算すると、最も古い1960年の次の年は19.3%であり、現在は3.94%に変化しています。(数値はすべて有効数字3桁)

同様に、G20を選択すると各国のデータが1960年から2021年まで全データを散布図で表せます。G20で現在2021年の国民総所得は最大がインドネシアの6040万LCUです。インドネシアは1960年のデータは9.21%でした。現在の伸び率を計算すると9.21%となります。一方、G20全体で1960年の平均は1.49万LCUでしたが、現在は571万LCUとなっています。各年の平均の伸び率を計算すると、1960年の翌年は18.8%ですが、現在は8.72%と計算されます。

次に、世界各国を選択すると各国のデータを各年ごとに棒グラフで表示できます。見やすくするため、それぞれの年で値が高い順に7ヵ国の国だけを表示し、また、グラフ化の期間も限定しています。記録がある国だけで平均値などを計算すると、例えば2021年はデータの数は181となっています。そうして、各国の国民総所得を平均すると1960年は6590LCUでした。現在は一国当りの平均が684万LCUとなっています。同様に中央値を計算すると1960年は660LCU、現在は8.33万LCUになっています。また、各年の平均の伸び率を計算すると、1960年の次は8.89%でしたが、現在は42.6%になっています。

これまでの傾向
国民総所得(Gross National Income, GNI)一人当たりは、各国の経済健全性を測る重要指標です。これまでの傾向では、一部の国々は持続的な経済成長を達成し、一人当たり所得が増加しています。しかし、問題点として、所得格差の拡大や不均衡な成長が目立ちます。一部の人々が富を蓄積し、他の人々が貧困状態から抜け出せない状況があります。 また、一人当たり所得だけを見ると、経済的成功が社会的側面を無視することがあります。社会的不平等、教育、健康、環境の問題が十分に考慮されず、人間開発指数(HDI)など他の指標が重要です。 今後の課題は、持続可能な経済成長を追求しつつ、社会的インクルージョンや環境への配慮を強化することです。不平等削減、教育・健康への投資、環境保護への努力が必要で、経済成長の質的側面に注力することが求められます。
これからの予想
国民総所得(GNI)一人当たりの展望では、COVID-19パンデミックの影響を受けつつも、経済の回復が期待されます。一部の国は急速な成長を示し、一人当たり所得が増加するでしょう。しかし、依然として不確実性が高く、新たな感染拡大や経済的な課題に直面する可能性もあります。 持続可能な発展に向けて、緑の経済成長が注目され、環境に配慮した経済活動が増加するでしょう。また、デジタル技術の普及やサービス産業の成長が一部国で期待されます。 不平等や社会的課題への対応も重要で、所得格差の縮小や社会的インクルージョンへの取り組みが増えるでしょう。健康、教育、社会保障などの社会的インフラへの投資が強化され、人間開発指数(HDI)の向上が目指されます。最終的には、持続可能で包摂的な成長を実現し、世界中の人々の生活を向上させる方向に進むでしょう。
データ参照元
世界銀行から各国の人口のデータをCSV, XML, EXCEL形式から選択して世界の全データが一度にダウンロードできます[1]。この記事のはこのサイトのデータを基にグラフや表を描画しています。ライセンスはCC BY 4.0で比較的自由に利用できます。データの参考元は以下のような記述となっています。
World Bank national accounts data, and OECD National Accounts data files.[1]
購入価格を基にしたGDPは、すべての居住生産者によって得られた総生産額と税を合計し、製品に含まれない補助金を差し引くことで得られます。また、加工品の減価償却や天然資源の喪失や劣化は控除せずに計算します。GDPのドル数値は、単年度の公式為替レートを使用して各国の通貨から換算されています。公式の為替レートが実際の外国為替取引と隔離がある場合、別のデータを使用して計算されます。
国内総生産は、広く追跡されているが景気動向の最適な指標とならない場合がある。特に、会社の資本金などを考慮すると、国内総生産だけでは不十分となります。また、GDPを計算する方式はいくつかあり、より正確になるのは生産面からのアプローチで商品やサービスを供給するすべての企業からの情報を集め集計することです。ただ、この方法は国によって定義や方法が異なり国への報告基準なども異なります。そのため、報告されたデータの質を見直し、国際的なガイドラインとの整合性を改善するために調整を行うことも必要となります。それでも、実際の計算には国際基準を満たさないまま結果が出も場合もあります。多くの統計局、特に開発途上国の統計局は、信頼できる統計データを作成するために必要なリソースや予算が不十分となっています。計算を困難にする要因の一つとして、非公式な経済活動や報告のない二次経済活動があるこが挙げられます。 開発途上国では、農業生産の大部分が貨幣と交換されずに家庭内で消費されるため実情とさらに異なります。
統計局
参考データの元として各国の統計局の公表値が重要となります。例として、G7の統計局のGDPに関するアクセス先を下記に列挙します。
引用
[1] The World Bank – GNI per capita (current LCU)
ライセンス
CC BY 4.0
まとめ(最新データ)
国民総所得(2021)
イラン:7.62億LCU, ベトナム:8260万LCU, インドネシア:6040万LCU, レバノン:4550万LCU, 韓国:4050万LCU, パラグアイ:3910万LCU, ラオス:2320万LCU, コロンビア:2280万LCU, ウズベキスタン:2130万LCU, チリ:1170万LCU, ソマリア:1160万LCU, モンゴル:1120万LCU, ギニア:998万LCU, アイスランド:831万LCU, コスタリカ:728万LCU, イラク:685万LCU, カンボジア:632万LCU, ハンガリー:552万LCU, 日本:459万LCU, ガボン:404万LCU, カザフスタン:388万LCU, ウガンダ:319万LCU, 赤道ギニア:311万LCU, タンザニア:259万LCU, アルメニア:243万LCU, フランス領ポリネシア:223万LCU, ガイアナ:199万LCU, マダガスカル:189万LCU, ミャンマー:176万LCU, ニューカレドニア:163万LCU, コートジボワール:141万LCU, コンゴ:122万LCU, アンゴラ:119万LCU, コンゴ民主共和国:111万LCU, アルゼンチン:99万LCU, ロシア:90.6万LCU, カメルーン:90.4万LCU, セネガル:88.3万LCU, セルビア:88.3万LCU, シリア:79.7万LCU, ノルウェー:79.7万LCU, ルワンダ:79.6万LCU, ナイジェリア:79.4万LCU, スリランカ:77.7万LCU, ジャマイカ:76万LCU, ベナン:75.1万LCU, ウルグアイ:70.3万LCU, コモロ:66万LCU, アルバニア:65.1万LCU, チェコ:55.8万LCU, スウェーデン:54.5万LCU, トーゴ:53.7万LCU, ジブチ:53.3万LCU, ブルンジ:52.9万LCU, マラウイ:49.9万LCU, アルジェリア:49.1万LCU, ブルキナファソ:47万LCU, マリ:46.7万LCU, ドミニカ共和国:46.1万LCU, フェロー諸島:44.5万LCU, デンマーク:44.3万LCU, ギニアビサウ:44.2万LCU, 香港:41.4万LCU, モーリシャス:38.4万LCU, バヌアツ:38.1万LCU, イエメン:37.6万LCU, チャド:37.5万LCU, マカオ:34.9万LCU, ニジェール:33.4万LCU, 北マケドニア:33.4万LCU, カーボベルデ:32.8万LCU, スーダン:28.2万LCU, 中央アフリカ共和国:27.4万LCU, カタール:24万LCU, パキスタン:23.9万LCU, ブータン:22.7万LCU, ケニア:22.4万LCU, バングラデシュ:22万LCU, タイ:21.8万LCU, セーシェル:20.6万LCU, メキシコ:19.9万LCU, グリーンランド:19.7万LCU, ジンバブエ:19.5万LCU, フィリピン:17.7万LCU, リヒテンシュタイン:16.7万LCU, イスラエル:16.6万LCU, インド:16.4万LCU, アラブ首長国連邦:16.3万LCU, ハイチ:14.9万LCU, ネパール:14.6万LCU, モルディブ:14.5万LCU, ウクライナ:12.9万LCU, バミューダ:11.7万LCU, トリニダード・トバゴ:10.8万LCU, キルギス:10.3万LCU, 南アフリカ:10.3万LCU, ベネズエラ:9.93万LCU, モルドバ:9.44万LCU, サウジアラビア:9.22万LCU, シンガポール:8.74万LCU, トルコ:8.44万LCU, スリナム:8.33万LCU, スイス:8.22万LCU, 中国:8.07万LCU, オーストラリア:8.01万LCU, ルクセンブルグ:7.89万LCU, モーリタニア:7.7万LCU, ボツワナ:7.62万LCU, アメリカ:7.12万LCU, ナミビア:7.11万LCU, ニュージーランド:6.88万LCU, ニカラグア:6.81万LCU, ポーランド:6.63万LCU, カナダ:6.53万LCU, アイルランド:6.43万LCU, ルーマニア:6.09万LCU, マン島:6.07万LCU, ホンジュラス:6.07万LCU, エジプト:5.93万LCU, エスワティニ:5.41万LCU, ケイマン諸島:5.37万LCU, アルバ:5.1万LCU, サントメ・プリンシペ:4.98万LCU, セントクリストファー・ネイビス:4.82万LCU, オランダ:4.77万LCU, フィンランド:4.6万LCU, オーストリア:4.56万LCU, ドイツ:4.49万LCU, マレーシア:4.48万LCU, ベルギー:4.38万LCU, アンティグアバーブーダ:4.34万LCU, ブルネイ:4.26万LCU, サンマリノ:4.18万LCU, アンドラ:4.06万LCU, ブラジル:4.05万LCU, ガンビア:3.88万LCU, フランス:3.81万LCU, グアテマラ:3.8万LCU, エチオピア:3.6万LCU, チャンネル諸島:3.56万LCU, イギリス:3.39万LCU, バルバドス:3.38万LCU, モロッコ:3.37万LCU, キュラソー:3.31万LCU, モザンビーク:3.16万LCU, アフガニスタン:3.11万LCU, イタリア:3.09万LCU, マルタ:2.69万LCU, バハマ:2.65万LCU, リビア:2.63万LCU, スペイン:2.56万LCU, トルクメニスタン:2.54万LCU, セントルシア:2.51万LCU, ナウル:2.51万LCU, キプロス:2.45万LCU, スロベニア:2.45万LCU, ペルー:2.38万LCU, タークス・カイコス諸島:2.33万LCU, エストニア:2.33万LCU, グレナダ:2.27万LCU, ボリビア:2.26万LCU, プエルトリコ:2.24万LCU, セントビンセント・グレナディーン:2.22万LCU, ザンビア:2.08万LCU, ドミニカ国:2.08万LCU, ポルトガル:2.06万LCU, ブルガリア:1.97万LCU, リトアニア:1.93万LCU, レソト:1.85万LCU, ベラルーシ:1.84万LCU, ソロモン諸島:1.82万LCU, スロバキア:1.79万LCU, ラトビア:1.76万LCU, ギリシャ:1.7万LCU, ジョージア:1.52万LCU, クロアチア:1.52万LCU, パナマ:1.44万LCU, ガーナ:1.37万LCU, タジキスタン:1.25万LCU, パラオ:1.24万LCU, ベリーズ:1.21万LCU, ボスニア・ヘルツェゴビナ:1.18万LCU, クウェート:1.11万LCU, トンガ:1.07万LCU, チュニジア:1.04万LCU, サモア:9750LCU, ツバル:9650LCU, バーレーン:9450LCU, フィジー:9070LCU, アゼルバイジャン:9010LCU, キューバ:9010LCU, パプアニューギニア:8900LCU, モンテネグロ:8170LCU, オマーン:7000LCU, マーシャル諸島:6990LCU, エクアドル:5880LCU, シエラレオネ:5210LCU, アメリカ領サモア:4790LCU, コソボ:4550LCU, エルサルバドル:4420LCU, ヨルダン西岸地区とガザ地区:4420LCU, キリバス:4100LCU, ミクロネシア:3940LCU, 南スーダン:3390LCU, ヨルダン:2860LCU, 東ティモール:1430LCU, リベリア:635LCU
コメント